高校の教科書では、$\vec{a}$と$\vec{b}$の成す角が$\theta$のとき、内積$\vec{a}\cdot \vec{b}$を次のように定義するとあります。
\begin{equation*}
\vec{a} \cdot \vec{b} = |\vec{a}||\vec{b}|\cos \theta
\end{equation*}
しかし、教科書にはその理由が書いてありません。
本稿では、なぜベクトルの内積がこのように定義されるのかを考えます。なお、本稿では、向きと大きさを持つベクトル量に対して、向きを持たない量をスカラ量と呼びます。
必要な知識
- 余弦定理
- ベクトルの基本的性質