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2015年3月4日水曜日

発散の速さについて

\log x,x^n,e^x,x^xといった関数はいずれもx \rightarrow \infty で無限大に発散することが知られている。しかし、同じ無限大でも、「発散の速さ」に差がある。ここではグラフを見て、発散の速度の違いを認識する。


必要な知識
-高校数学程度の極限に関する知識




これらの関数をグラフにプロットして発散の速度の差を見る。まずは、\log x,x^3,e^x,x^xを比較しよう(ここでn=3を採用してx^3を選んだことに特に意味はない。他の指数を選んでも何も問題ない)。



あきらかに無限大への近付き方に違いがあることが分かる。\log xは非常にゆっくりと無限大に近付く一方で、e^xはより速く無限大に近付く。

つぎに、x^xe^xをプロットしてみると、
となり、e^xよりもx^xの方が早く発散することが分かった。ちなみに、x!x \rightarrow \infty で無限大に発散するが、収束の速さはどうなっているだろう。x!は離散的(ガンマ関数を導入して連続にすることもできるが、ここではしない)なので、計算した値を比較してみると



となる。どうやら、x!の発散の速度はe^xより速く、x^xより小さいと推測できる。

以上を整理すれば、発散の速さは
\begin{align} \log x \ll x^n \ll e^x \ll x! \ll x^x \end{align}
と推測できる(もちろん、きちんと証明するには以上の議論では不十分である。)。

なお、x^{x^{x^x}}などはさらに速く発散する。x^{x^{x^x}}の意味などについては先日の記事を参考。

*** 補足
以上の発散の議論をきちんとしたい場合は、次の命題を用いればよい。
命題:一変数の単調増加関数f(x),g(x)において、適当な実数よりも大きいすべてのxに関して、f'(x)>g'(x)が成立しているとき、関数f(x)は関数g(x)よりも発散が早い。
この命題を「発散の速さ」の定義としても良いだろう。

なお、これとは別に極限の比をとって発散の高位さが定義される。

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