実数の世界では、数直線上の右側にある数を「大きい」左側にある数を「小さい」と定義し、実数の不等式を与えることができます。
同様にして、複素数の世界で大小を考え、
\begin{equation*} \alpha+i\beta < \gamma+ i\delta \end{equation*}
という風に書くことができるだろうか。
必要な知識
- 高校で学習する程度の複素数の知識
実数の世界では、
- 全ての実数xはxはx>0, x=0, x<0のいずれかを満たす。
- 任意の実数x,yにおいてx>0, y>0 \Rightarrow x+y>0
- 任意の実数x,yにおいてx>0, y>0 \Rightarrow xy>0
たとえばiがi\geq0を満たすとしよう。これの両辺にiをかけて、
\begin{equation*} -1 \geq 0 \end{equation*}
となり矛盾する。では、iがi<0を満たすとしよう。これの両辺にiをかけて(負数なので不等号の向きが逆になることを考えれば)、
\begin{equation*} -1 > 0 \end{equation*}
となり矛盾する。
以上から、一般の虚数に正負を与えることはできず、少なくとも私たちの知る意味での「大きさ」を複素数の世界が定義することができないことが分かる。
また、実数xは、
\begin{equation*} x×x=(-x)×(-x) \geq 0 \end{equation*}
をみたすが、虚数単位iは
\begin{equation*} i×i \neq (-i)×(-i) \end{equation*}
であることも著しい特徴である。
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