必要な知識
- 逆関数についての基本的な性質(詳細)
- 三角関数
- 弧度法
- 弧度法
x=aでy=bになるような関数にたいして、x=bでy=aとなる関数を逆関数というのでした。逆関数の意味や基本的な性質についてはこちらを参考(クリック)。
まずはy=\sin xの逆関数を導入しよう。正弦関数はxに\frac{\pi}{6}をいれれば、\frac{1}{2}が定まり、xに\frac{\pi}{2}をいれれば、1が求まる。
逆関数とはこの向きを逆さまにした関数をいうから、xに\frac{1}{2}をいれたら、\frac{\pi}{6}が求まり、xに1をいれたら、\frac{\pi}{2}が求まる関数が、y=\sin xの逆関数と言える。これを、y=\arcsin xと書く。
ただし、\arcsin xを\sin^{-1}xと書くこともある。関数f(x)の逆関数をf^{-1}(x)と書くことから、この記法は自然だが、これでは\sin^{-1}xが\sin xの逆関数なのか、それとも逆数なのか分からない。そのため、個人的にはこの記法は好きではない。
ところで上の定義で導入した\arcsin xに一つ問題が生じる。関数というのは、値を与えた時、ただ一つの値を返すものであった。実はこのままでは、\arcsin xは、返す値が1つには定まらない。というのも、\sin x=\frac{1}{2}を満たすxはx=\frac{\pi}{6}だけでないからだ。x=\frac{5}{6}\pi,\frac{13}{6}\piなども\sin x=\frac{1}{2}を満たす。このため、たとえば\arcsin \frac{1}{2}を考えるとき、この値は
\begin{equation} \arcsin \frac{1}{2} = \frac{1}{6}\pi, \frac{5}{6}\pi,\frac{13}{6}\pi, \dots \end{equation}
などと一つに定まらない。そこで、関数として値をただ一つに定める為に、y=\sin xの定義域が-\frac{\pi}{2} \leq x \leq \frac{\pi}{2} であるときに\arcsin xを定義するとしよう。こうした制約を与えることで(この制約を主値をとるなどと表現する)
\begin{equation} \arcsin \frac{1}{2} = \frac{1}{6}\pi \end{equation}
と値は一つに定まる。
このように定義したy=\arcsin x (-1 \leq x \leq 1)をグラフにすると次のようになる。
y=\arcsin xがy=\sin xとy=xで対称になっているか確認しよう。逆関数ともとの関数というのはy=xで対称であった。
確かに、y=xで対称になっている。
以下、同様にして、y=\cos xの逆関数y=\arccos xや、y=\tan xの逆関数y=\arctan xが定義される。これらもxを与えた時に値が1つに定まるように適切な定義域を採用される。
これらのグラフは以下の通り。
逆三角関数を用いることで、積分の計算が容易になるなど、メリットは多い。
逆関数の微積分や関係式は稿を改める。
\arctanの応用として、Machinの公式の記事を参考にされたい(詳細)。
まずはy=\sin xの逆関数を導入しよう。正弦関数はxに\frac{\pi}{6}をいれれば、\frac{1}{2}が定まり、xに\frac{\pi}{2}をいれれば、1が求まる。
逆関数とはこの向きを逆さまにした関数をいうから、xに\frac{1}{2}をいれたら、\frac{\pi}{6}が求まり、xに1をいれたら、\frac{\pi}{2}が求まる関数が、y=\sin xの逆関数と言える。これを、y=\arcsin xと書く。
ただし、\arcsin xを\sin^{-1}xと書くこともある。関数f(x)の逆関数をf^{-1}(x)と書くことから、この記法は自然だが、これでは\sin^{-1}xが\sin xの逆関数なのか、それとも逆数なのか分からない。そのため、個人的にはこの記法は好きではない。
ところで上の定義で導入した\arcsin xに一つ問題が生じる。関数というのは、値を与えた時、ただ一つの値を返すものであった。実はこのままでは、\arcsin xは、返す値が1つには定まらない。というのも、\sin x=\frac{1}{2}を満たすxはx=\frac{\pi}{6}だけでないからだ。x=\frac{5}{6}\pi,\frac{13}{6}\piなども\sin x=\frac{1}{2}を満たす。このため、たとえば\arcsin \frac{1}{2}を考えるとき、この値は
\begin{equation} \arcsin \frac{1}{2} = \frac{1}{6}\pi, \frac{5}{6}\pi,\frac{13}{6}\pi, \dots \end{equation}
などと一つに定まらない。そこで、関数として値をただ一つに定める為に、y=\sin xの定義域が-\frac{\pi}{2} \leq x \leq \frac{\pi}{2} であるときに\arcsin xを定義するとしよう。こうした制約を与えることで(この制約を主値をとるなどと表現する)
\begin{equation} \arcsin \frac{1}{2} = \frac{1}{6}\pi \end{equation}
と値は一つに定まる。
このように定義したy=\arcsin x (-1 \leq x \leq 1)をグラフにすると次のようになる。
y=\arcsin xがy=\sin xとy=xで対称になっているか確認しよう。逆関数ともとの関数というのはy=xで対称であった。
以下、同様にして、y=\cos xの逆関数y=\arccos xや、y=\tan xの逆関数y=\arctan xが定義される。これらもxを与えた時に値が1つに定まるように適切な定義域を採用される。
これらのグラフは以下の通り。
![]() |
y=\cos xの逆関数y=\arccos x |
![]() |
y=\tan xの逆関数y=\arctan x |
逆三角関数を用いることで、積分の計算が容易になるなど、メリットは多い。
逆関数の微積分や関係式は稿を改める。
\arctanの応用として、Machinの公式の記事を参考にされたい(詳細)。
練習問題
次の値を求めよ。
(1) \arcsin \frac{1}{2}
(2) \arccos 1
(3) \arctan \frac{1}{\sqrt{3}}
答え
いずれも逆三角関数の定義域に注意して、
(1)
y = \arcsin \frac{1}{2} \Leftrightarrow \sin y=\frac{1}{2} これを満たすyはy=\frac{1}{3}\pi
(2)
y = \arccos 1 \Leftrightarrow \cos y=1 これを満たすyはy=\frac{\pi}{2}
(3)
y = \arctan \frac{1}{\sqrt{3}} \Leftrightarrow \tan y=\frac{1}{\sqrt{3}} これを満たすyはy=\frac{\pi}{6}
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