今回は自然数$n$と複素数$z$、それから実数$r$について
\begin{equation*}
z^n=r
\end{equation*}
という$z$の関する方程式を考えます。
実はこの解を複素平面上にプロットすると面白いことが起こります。
複素平面の復習はこちら
必要な知識
- 複素平面(詳細)
- 複素数範囲での因数分解
2015年3月17日火曜日
2015年3月16日月曜日
相反方程式の解法
次のような方程式を相反方程式や逆数方程式と呼びます。
\begin{eqnarray*}
5x^4+4x^3+3x^2+4x+5&=&0 \\
7x^5+8x^4+3x^3+3x^2+8x+7&=&0
\end{eqnarray*}
\begin{eqnarray*}
5x^4+4x^3+3x^2+4x+5&=&0 \\
7x^5+8x^4+3x^3+3x^2+8x+7&=&0
\end{eqnarray*}
上から順に、4次,5次の相反方程式です。係数が左右対称になっています。
もちろん、より次数の高い相反方程式も存在します。
実はこの相反方程式、高次であっても比較的簡単に解くことができます。本稿では相反方程式の解き方を学びます。
必要な知識
- 数と式
- 二次方程式の解の公式
- 整式のわり算
- 因数定理
連立方程式の解の公式
中学では2次方程式の解の公式を学習します。3次や4次の代数方程式の解の公式を知っている人も居ると思います。
今回は、2元1次連立方程式の解の公式を求めます。
必要な知識
- 中学3年生までの数学
今回は、2元1次連立方程式の解の公式を求めます。
必要な知識
- 中学3年生までの数学
2015年3月15日日曜日
ベクトルの内積はなぜcosで定義されるのか。
高校の教科書では、$\vec{a}$と$\vec{b}$の成す角が$\theta$のとき、内積$\vec{a}\cdot \vec{b}$を次のように定義するとあります。
\begin{equation*}
\vec{a} \cdot \vec{b} = |\vec{a}||\vec{b}|\cos \theta
\end{equation*}
しかし、教科書にはその理由が書いてありません。
本稿では、なぜベクトルの内積がこのように定義されるのかを考えます。なお、本稿では、向きと大きさを持つベクトル量に対して、向きを持たない量をスカラ量と呼びます。
必要な知識
- 余弦定理
- ベクトルの基本的性質
\begin{equation*}
\vec{a} \cdot \vec{b} = |\vec{a}||\vec{b}|\cos \theta
\end{equation*}
しかし、教科書にはその理由が書いてありません。
本稿では、なぜベクトルの内積がこのように定義されるのかを考えます。なお、本稿では、向きと大きさを持つベクトル量に対して、向きを持たない量をスカラ量と呼びます。
必要な知識
- 余弦定理
- ベクトルの基本的性質
2015年3月14日土曜日
なぜ逆関数はf^(-1)で表すのか、なぜy=xに対称なのか。
関数$y=f(x)$の逆関数は$y=f^{-1}(x)$と書かれました。逆関数をなぜ-1乗と書くのでしょうか。
また、逆関数ともとの関数はなぜ$y=x$に対称なのでしょうか。
本稿では、
1.逆関数の定義のおさらい
2.逆関数を$f^{-1}$乗と書く理由の説明
3.逆関数ともとの関数が$y=x$に対して対称であることの証明
を扱います。
逆関数という言葉は数学IIIで学習するものですが、本稿は数学IIIが未習のひとでも理解できます。
必要な知識
- 関数を$y=f(x)$と書くことになれていること
絶対値を含む関数 y=f(|x|),|f(x)|,|f(|x|)|
絶対値を含む関数が苦手な人が多いです。適当な関数$y=f(x)$に対して、
\begin{equation*}
y=|f(x)|
\end{equation*}
がどんな形になるか即答できる人は多いですが、
\begin{equation*}
y=f(|x|)
\end{equation*}
がどんな形になるか即答できる高校生は少ないです。さらに
\begin{equation*}
y=|f(|x|)|
\end{equation*}
はどういう形になるでしょう。
本稿ではこうした絶対値を含む関数を見てみます。
必要な知識
- 実数の絶対値の意味
- 三角関数のグラフの形
\begin{equation*}
y=|f(x)|
\end{equation*}
がどんな形になるか即答できる人は多いですが、
\begin{equation*}
y=f(|x|)
\end{equation*}
がどんな形になるか即答できる高校生は少ないです。さらに
\begin{equation*}
y=|f(|x|)|
\end{equation*}
はどういう形になるでしょう。
本稿ではこうした絶対値を含む関数を見てみます。
必要な知識
- 実数の絶対値の意味
- 三角関数のグラフの形
2015年3月12日木曜日
実数の絶対値と複素数の絶対値の根本的な違い
先日の記事でも紹介したように、虚数同士の大小を(私たちのよく知る意味においては)比較することはできません(詳細)。一方で、虚数の絶対値は定義することができます。しかし、その扱いには注意が必要です。
問.$|z-2|=1$を満たす複素数$z$を求めよ。
これに対して、ある学生は以下のように考えました。
まずは絶対値記号をはずして
\begin{equation*}
z-2=\pm1
\end{equation*}
より、
\begin{equation*}
z=1,3
\end{equation*}
実はこれは間違いです。どこがおかしいか説明できますか。
本稿では、
1.複素平面についておさらい
2.複素数の絶対値の定義を納得する
3.実数の絶対値と複素数の絶対値の根本的な違いを指摘する
4.この問いに対する正しい答えを導く
ことを行います。
必要な知識
- 実数の絶対値の定義や絶対値記号の外し方
- 複素数と虚数の定義(詳細)
- 円の方程式$x^2+y^2=r^2$
問.$|z-2|=1$を満たす複素数$z$を求めよ。
これに対して、ある学生は以下のように考えました。
まずは絶対値記号をはずして
\begin{equation*}
z-2=\pm1
\end{equation*}
より、
\begin{equation*}
z=1,3
\end{equation*}
実はこれは間違いです。どこがおかしいか説明できますか。
本稿では、
1.複素平面についておさらい
2.複素数の絶対値の定義を納得する
3.実数の絶対値と複素数の絶対値の根本的な違いを指摘する
4.この問いに対する正しい答えを導く
ことを行います。
必要な知識
- 実数の絶対値の定義や絶対値記号の外し方
- 複素数と虚数の定義(詳細)
- 円の方程式$x^2+y^2=r^2$
2015年3月11日水曜日
相加・相乗・調和平均による評定と学生の負担
問.進級するためには、中間試験と期末試験の平均点が50点以上でなければならない。ある学生の中間試験の点数は$x$点だったとする。彼が無事に進級するためには、期末試験で何点とればよいでしょうか(試験は100点満点とする)。
という問いについて考えます。単に「平均」といえども、その種類はたくさんあります。成績で平均をつけるとしたら相加平均をとるに決まっているだろう!と思う人が多いと思いますが、自分の大学では一部の科目において成績評定は相乗平均によって評価されます。
先日の記事では、「相加平均」「相乗平均」「調和平均」を紹介し、それらに成立する不等式を紹介しました(詳細)。これによると、同じ二つの値において、調和平均がもっとも小さく、相加平均がもっとも大きくなります。相加平均を採用した場合とそれ以外を採用した場合の学生の負担の差について見てみましょう。
必要な知識
2015年3月10日火曜日
相加・相乗・調和平均の関係
二つの正の値$a,b$において相加平均(算術平均)は
\begin{equation*}
\frac{a+b}{2}
\end{equation*}
と定義され、相乗平均(幾何平均)は
\begin{equation*}
\sqrt{ab}
\end{equation*}
で定義されることは高校の教科書に載っています。また、あまり知られていませんが、調和平均というものも存在し、これは
\begin{equation*}
\frac{2}{\frac{1}{a}+\frac{1}{b}}
\end{equation*}
で定義されています。この調和平均は、平均の速さを求める問題や、ばね定数の直列合成、並列回路における抵抗値の計算などにおいて利用されています。調和平均がどこで用いられているかは稿を改めます。
相乗平均の方が相加平均よりも小さくなるという「相加・相乗平均の関係」は知られていますが、調和平均を含めた「相加・相乗・調和平均の関係」というものがあります。
結論を書けば、
\begin{equation*}
調和平均 \leq 相乗平均 \leq 相加平均
\end{equation*}
となるのですが、本稿ではこの関係を証明します。
必要な知識
- 簡単な不等式の証明
- 相加・相乗平均の関係
- 3次関数の増減表
\begin{equation*}
\frac{a+b}{2}
\end{equation*}
と定義され、相乗平均(幾何平均)は
\begin{equation*}
\sqrt{ab}
\end{equation*}
で定義されることは高校の教科書に載っています。また、あまり知られていませんが、調和平均というものも存在し、これは
\begin{equation*}
\frac{2}{\frac{1}{a}+\frac{1}{b}}
\end{equation*}
で定義されています。この調和平均は、平均の速さを求める問題や、ばね定数の直列合成、並列回路における抵抗値の計算などにおいて利用されています。調和平均がどこで用いられているかは稿を改めます。
相乗平均の方が相加平均よりも小さくなるという「相加・相乗平均の関係」は知られていますが、調和平均を含めた「相加・相乗・調和平均の関係」というものがあります。
結論を書けば、
\begin{equation*}
調和平均 \leq 相乗平均 \leq 相加平均
\end{equation*}
となるのですが、本稿ではこの関係を証明します。
必要な知識
- 簡単な不等式の証明
- 相加・相乗平均の関係
- 3次関数の増減表
2015年3月9日月曜日
大きな数に関するトピック5 -3^3^3^3と10^80の比較。宇宙の全原子数との比較
指数のタワー表記の記事(詳細)において、
\begin{equation*}
3 \uparrow\uparrow4 = 3^{3^{3^3}}=3^{3^{27}}=3^{7625597484987} \\
\end{equation*}
という数が出てきました。指数のタワー表記がいかに簡単に膨大な数を表現できるかを実感してもらうために、この数がどれくらいの大きさのものなのかを考えます。
今まで、アボガドロ定数や地球の表面積、地球や宇宙の年齢と数を比較してきましたが、今回は宇宙にある(観測可能な)全原子数$10^{80}$と比較します。
必要な知識
- 指数のタワー表記(詳細)
- 常用対数の扱い
当記事は、現在 iPhone からの閲覧で数式が一部、正しく表示されないとの報告を受けて対処中です。ご迷惑をおかけしております。
\begin{equation*}
3 \uparrow\uparrow4 = 3^{3^{3^3}}=3^{3^{27}}=3^{7625597484987} \\
\end{equation*}
という数が出てきました。指数のタワー表記がいかに簡単に膨大な数を表現できるかを実感してもらうために、この数がどれくらいの大きさのものなのかを考えます。
今まで、アボガドロ定数や地球の表面積、地球や宇宙の年齢と数を比較してきましたが、今回は宇宙にある(観測可能な)全原子数$10^{80}$と比較します。
必要な知識
- 指数のタワー表記(詳細)
- 常用対数の扱い
当記事は、現在 iPhone からの閲覧で数式が一部、正しく表示されないとの報告を受けて対処中です。ご迷惑をおかけしております。
大きな数に関するトピック4 ―地球の表面に何文字かけるか―
問1.地球の表面に文字をびっしり書き占めたら何文字かくことができるでしょうか。
問2.18gの水に含まれる水分子の一つ一つに番号をふっていき(注1)、それを順に書き出すとしたら、どれぐらいの面積が必要でしょうか。
先日の記事でも扱いましたが、${\rm H_2O}$の質量数は18gなので、水18gには$6.0×10^{23}$個の原子が含まれています。アボガドロ定数
\begin{equation*} {N_A=6.02214129×10^{23}} \end{equation*}
は、1molに含まれる粒子数を表す定数でした。本稿では、上の問をヒントに$10^{23}$という数の大きさを考えます。
\begin{equation*} {N_A=6.02214129×10^{23}} \end{equation*}
は、1molに含まれる粒子数を表す定数でした。本稿では、上の問をヒントに$10^{23}$という数の大きさを考えます。
必要な知識
- 指数の簡単な取扱い
- 比例式の計算
- 面積の換算
- アボガドロ定数
負の整数の多重階乗について(ガンマ関数不要)
先日の記事では、$0!=1,0!!=1$など、0のn重階乗が0と定義される理由を説明しました(詳細)が、この考え方を応用して、負の整数の多重階乗が理解できます。つまり、
0! = 1 の理由と0のn重階乗(0!,0!!,0!!! …)
階乗の定義に際して、\begin{equation*}
0! = 1
\end{equation*}
0!!
\end{equation*}
0! = 1
\end{equation*}
が約束されています。この理由は何でしょうか。また、
\begin{equation*}0!!
\end{equation*}
はいくつになるのでしょうか。
必要な知識
- 階乗の定義
- 組み合わせ ${}_n \mathrm{C} _r$ の計算方法
高校数学で学ぶ演算子とその線形性
何らかの(数学的)処理を指示するものを「演算子」と呼びます。
たとえば、"+"という演算子はふたつの数を足すことを意味し、"√"という演算子は根号の中の平方根を求めることを意味します。
今回は、高校数学で登場する演算子とその線形性について注目してみます。
必要な知識
- とくになし
たとえば、"+"という演算子はふたつの数を足すことを意味し、"√"という演算子は根号の中の平方根を求めることを意味します。
今回は、高校数学で登場する演算子とその線形性について注目してみます。
必要な知識
- とくになし
2015年3月8日日曜日
√(素数)は無理数であることの証明
自然数$n$が素数であるならば、$\sqrt{n}$は無理数であることを証明します。
$\sqrt{2}$が無理数であることを証明しろという大学受験の定番の問題よりも一般性の高い問いです。
必要な知識
- 背理法
$\sqrt{2}$が無理数であることを証明しろという大学受験の定番の問題よりも一般性の高い問いです。
必要な知識
- 背理法
2015年3月7日土曜日
∫f(cos x) dx = ∫f(sin x) dx (0~π/2)の証明
$0 \leq x \leq \frac{\pi}{2}$ において連続な関数$f$について
\begin{equation}
\int_{0}^{\pi/2} f(\sin x) dx = \int_{0}^{\pi/2} f(\cos x) dx
\end{equation}
が成立します。これを証明します。高3生ならさほど難しくない証明なので、まずは自力でやってみてから、続きを読んでください。
必要な知識
- 三角関数の加法定理
- 高校数学程度の積分
\begin{equation}
\int_{0}^{\pi/2} f(\sin x) dx = \int_{0}^{\pi/2} f(\cos x) dx
\end{equation}
が成立します。これを証明します。高3生ならさほど難しくない証明なので、まずは自力でやってみてから、続きを読んでください。
必要な知識
- 三角関数の加法定理
- 高校数学程度の積分
sin x=2 を満たすx は??
\begin{equation*}
\sin x=2
\end{equation*}
をみたす$x$は存在するか。
という問いについて考えます。
\begin{equation}
-1 \leq \sin x \leq 1
\end{equation}
なので、方程式$\sin x=2$を満たす解は「ない」というのは間違いです。不等式(1)は$x$の定義域が実数の時にのみ有効です。この問いでは、$x$を実数とは限定していません(高校数学では文字の定義に断りがない場合は暗黙に実数と了解されてしまうことも多いですが…)。三角関数の定義域は複素数にまで拡張できます。
以下はオイラーの公式
\begin{equation*}
e^{ix}=\cos x + i \sin x
\end{equation*}
を既知とするので注意してください(オイラーの公式がなにものか知らなくても、形式的にこの公式を受け入れれば、理解できます)。
必要な知識
- オイラーの公式
- 対数関数
- 2次方程式の解の公式
\sin x=2
\end{equation*}
をみたす$x$は存在するか。
という問いについて考えます。
\begin{equation}
-1 \leq \sin x \leq 1
\end{equation}
なので、方程式$\sin x=2$を満たす解は「ない」というのは間違いです。不等式(1)は$x$の定義域が実数の時にのみ有効です。この問いでは、$x$を実数とは限定していません(高校数学では文字の定義に断りがない場合は暗黙に実数と了解されてしまうことも多いですが…)。三角関数の定義域は複素数にまで拡張できます。
以下はオイラーの公式
\begin{equation*}
e^{ix}=\cos x + i \sin x
\end{equation*}
を既知とするので注意してください(オイラーの公式がなにものか知らなくても、形式的にこの公式を受け入れれば、理解できます)。
必要な知識
- オイラーの公式
- 対数関数
- 2次方程式の解の公式
sin,cos,tan以外の三角比とそれらを結ぶ関係式の図
高校でならう三角比は次のような三角形において
\begin{eqnarray*}
\sin \theta &=& \frac{b}{c} \\
\cos \theta &=& \frac{a}{c} \\
\tan \theta &=& \frac{b}{a}
\end{eqnarray*}
と定義される3つで、上から順に、正弦、余弦、正接などと呼ばれます。
しかし、直角三角形の辺の長さの比のとり方はこれ以外にもあります。
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